週6授業の理系大学生のブログ

大学生に勉強の魅力を伝えます。

大学1年生が留年せずに4年間過ごすためにー理系のための分かりやすい要覧ー

今年から新一年生となる理系の皆さん、おめでとうございます。

これから迎える大学生活に心が躍っていることでしょう。

多くの大学生は勉強に加えて、就職に備えて社会勉強も必要なので、辛く、忙しくも楽しい学生生活が待っています。

一方で、『留年は避けたい』と考えている人も多いでしょう。

 

結論から言うと、 きっちり勉強していれば留年することはほぼありません。

むしろ留年の主な原因は単位不足にあるので、今回は4年間単位不足にならない方法を紹介します。 

 

 

 

 そもそも単位って何?という方へ

 単位という概念は高校時代に知った方も多いと思いますが、忘れてしまった方に書きます。単位とは、履修した科目で一定以上の成績を修めると、学校から与えられます。

ちゃんと勉強しましたという証明です。

大学の定義では1単位は、

四十五時間の学修を必要とする内容(文部科学省令の大学設置基準)

と定められています。

さらに、1単位を得るために大学が行う授業時間は、

講義及び演習;15~30時間
実験、実習及び実技;30~45時間

となっています。

また、1科目ごとの単位は授業(90分)だけでなく、予習(90分)・復習(90分)も取得の時間に含まれます。ですから、前期の講義の授業が15回あるとしたら前期で講義の授業は1科目あたり2~4単位もらえます。後期も通年も授業回数が違うだけで仕組みは同じです。

最終的には4年間で120~130単位が必要で、例えば合計で124単位必要であれば、一年間に必要な単位数は124÷4=31単位です。

 

ここまでを聞いていると、『1年生で頑張れば、50単位はもらえそう!』だと思いますよね。

しかし、大学によっては一年間に取れる科目数に限度があります。これについては次に注意点として詳しく説明します。

 

単位取得についての注意点

 1.一年間に取得できる単位数に限度がある

1年間に40単位ほどしか取れません。ただし、基礎教育科目(体育)や補習(夏休みを使う授業)などは例外です。

 2.一年間に取得しなければならない単位数も決まっている

1年間に最低30単位取得しなければならない、などのルールが大学ごと、学年ごとに設定されています。

 3.一年間の合計だけでなく、必修科目と必修選択科目と自由選択科目の各科目ごとにも取得単位数の制限がある

各科目の単位取得基準も満たさなければなりません。これは学科ごとに大きく違います。3つの科目の違いは少し後に述べます。

 4. 1,2,3、のどれか一つでも基準から外れてしまったら留年決定

単位の取りすぎも、取らな過ぎも落とし過ぎもダメだという事です。

留年はどの大学でも毎年およそ20%います。

うっかりミスをしないように慎重に選択し、何度か確認するのがベストです!  

 

必修科目必修選択科目の違い

必修科目履修の選択肢がない科目で、高校時代のようにクラスごとにすでに時間割に組み込まれていることが多いです。

必修選択科目選択可能な科目の範囲内で規定の単位数を履修しなければならない科目で、学科によって違います。科目選択の余地があるので、運が良ければ好きな時間に入れることもできます。ただ、授業を行う教授は教員というより研究者なので、教授ごとに授業内容や難易度、単位のとりやすさに大きな差があります。ですから、多くの人は口コミサイトなどを見て、授業を受けたい教授の行う時間に入れます。理系の場合は文系ほど教授の授業内容に差はありませんが、参考にするべきでしょう。

 

自由科目について

 必修科目と必修選択科目以外の科目は自由科目に分類され、名前の通り履修選択が自由な科目です。

理系は必修科目と必修選択科目が文系の倍はあるので、取れる自由科目はほとんどありません。私の場合は、4年間で7単位分しかありませんでした。

主な使い道は、

  1. 単位がとりやすい科目(楽単)をとる
  2. 自分が興味のある科目をとる

のいずれかになります。経験のためにも1,2年生の間に興味のある科目をとるのが良いと思います。運が良ければ楽単に巡り合えます。

 

というのも上記3科目の授業を行う教授は選べないか、あるいは選べた場合でも抽選となることが多いからです。

 

授業評価について

大学によりますが、一例を挙げると、

S:90~100点(単位もらえる)

A:80~89点(単位もらえる)

B:70~79点(単位もらえる)

C:60~69点(単位もらえる)

D:59点以下(単位もらえない)

E:無効(単位もらえない)

という6段階評価になります。Eはテストを受けなかったので、無効(授業に出ていない)という評価となります。基準も高校とあまり差はありませんが、大学では教授ごとに基準の偏りがあります。例えば、α教授はテスト重視の評価だったり、β教授はレポート重視の評価だったり、γ教授は出席率重視の評価だったり、と様々です。

GPAとは?

 就職や大学院進学時に審査対象となります。全科目の評定平均のようなものだと思えば良いでしょう。各科目の授業評価の一例に基づいて考えると、

S:4.0

A:3.0

B:2.0

C:1.0

D:0.0

E:計算外

因みにこの点数のことをGPと言います。計算方法もこのGPの平均値なので、戸惑う必要はありません。ただし、唯一気を付けるのは、E評価のみ計算に入れないことです。つまり、全く勉強していない科目のテストを頑張って受けてD評価をもらうよりも、テストを受けないでE評価をもらう方がGPAは高くなります。

いずれにせよ単位を落とすのは痛いので、この方法は最後の切り札として頭の片隅に留めておきましょう。

 

1年生で必死に勉強した方がいい理由

入学したての頃に留年という言葉を突きつけられると、勉強が事務作業のように思えてしまいますが、なにも留年や卒業のためだけに勉強があるのではないのです。必死に勉強すれば、単位取得だけではない利点が見えてきます。

 1.単位を落とさずに済む

単位を落とすとGPAが大きく下がるだけでなく、最悪留年となります。留年にならなくても、3,4年生は就活と卒業研究の板挟みなので、授業を追加したくても追加できずに卒業できなくなるリスクが高いです。

 2.GPAが良ければ一年間に取れる単位数の上限が増える

 「1年生の前期に16単位以上取得し、GPAが2.5以上の場合、1年生の後期の上限を4単位増やせる」などの特別措置があるので、1年生の間はがっつり勉強して単位を取ることに専念した方が良いです。

上手くいけば2年間で96単位(卒業までに124単位必要)とれるなんてことも!

 3.予習復習の効率が上がる

理系の授業内容は体系化されているため、1年生に学んだことがそのまま2年生の勉強に活かされます。すると好成績が最低限の努力で取れるようになり、2年生はバイトにも 遊びにも興味のある授業にも時間を割けるようになります。

 4.能力が上がる

必死に勉強した分だけ頭は良くなります。特に大学の授業は専門性が高いので、就職や大学院進学において周りと大きな差をつけられます。 もちろんその後の人生においても役に立ちます。

 

総まとめ

大学生活を留年せずに終えるには、1年生できっちり勉強するか否かにかかってきています。とはいえ、週末には友人と遊ぶ時間もありますので、理系でも勉強ばかりの大学生活にはならないと思います。

ぜひ楽しい学生ライフを!